アラフォー夫婦が2024年3月に九寨溝(jiuzhaigou)に行ってきました。
私たちはまず成都に向かい、そこから飛行機で九寨溝入りしました。ツアーに入らず、現地ガイドもつけず、果たして自力で無事たどり着けるのか? 結果、ものすごいトラブルに巻き込まれつつもなんとか行って帰ってきたのでご紹介したいと思います。
成都から九寨溝への行き方をかなり悩んだので、その時に調べた内容をまとめたいと思います。
▽九寨溝と黄龍の旅行記に関してはこちらの記事をご覧ください。
1.3通りのアクセス方法
現在、成都から九寨溝に公共交通機関を利用して行く方法は3通りあります。
1-1.長距離バス
成都から九寨溝まで直通の長距離バスがあります。
ただし所要時間は8時間以上です。
価格の面では最安値で片道大人168元、子どもは半額の84元です。
1-2.高鉄 (高速鉄道)
成都から九寨溝まで高鉄は開通していません。
2024年10月現在、成都から黄龍九寨駅まで高鉄(高速鉄道=日本の新幹線同等の列車)が開通しました。これにより、九寨溝へのアクセスが格段に良くなりました。しかし黄龍九寨駅から九寨溝までは車でさらに2時間移動する必要があります。
価格は120~200元程度。(さらにバスで九塞溝まで行くため、追加で50元ほどかかります)
1-3.飛行機
成都の空港(成都天府空港または双龍空港)から九寨溝最寄りの黄龍空港まで飛行機で向かう方法があります。これが一番早いですが価格は最も高く、季節にもよりますが冬場は300~600元くらいです。さらに高鉄同様、黄龍空港からさらに2時間以上車で移動する必要があります。
以前は飛行機で行くのが一番効率的でしたが、高鉄の駅が最近開通したことにより、利用する旅行客は減少するのではないでしょうか。
一番簡単なのは長距離バスだよ。ただし計8時間以上かかるよ。
飛行機が楽だと思ったけど、高鉄がさらに便利になったよね
2.自治州の到着地点と九塞溝の位置関係
飛行機と高鉄を利用した場合、九寨溝からまだ距離があります。到着地点から九寨溝景区までの位置関係はこのようになっています。
黄龍という、もう一つの景区とセットで観光する人が多いそうです。
以下でそれぞれの行き方を詳しく紹介します。
3.長距離バスで九寨溝まで行く手順
成都から長距離バスで行く場合、まず成都の長距離バスセンターまで行きます。
3-1.地下鉄で長距離バスセンターまで移動
成都東駅から地下鉄2号線と3号線を乗り継いで新南門車駅‐南門まで行きます。(約24分、3元)
3-2.チケットの購入
窓口でチケットが購入できます。ただし、満席になる可能性もあるので予めバスセンターか旅行代理店で購入する方が確実です。
オンラインでのバスの予約は、中国の電話番号を持つ人のみ可能なようです。
3-3.バスに乗車
8時20分発の『新南門車駅‐南門から九寨溝溝口(九寨溝商業区)』までの直通バスに乗ります。(約8時間、168元)
3-4.九寨沟口(九寨溝商業区)に到着
九寨沟口と呼ばれる商業区域に到着します。
九寨沟口(九溝溝口)とは、九寨溝の入り口付近にある商業区です。飲食店やお土産や、ホテルなどが立ち並ぶエリアです。
バスの終点は九寨沟口になっていますが、ホテルがこの付近の場合、ホテルの目の前まで送ってくれるらしいです。バスの運転手が乗客にどこのホテルに泊まるかを確認し、各ホテルまで送り届けてくれます。
またホテルが離れた場所にある場合は、九寨沟口からタクシーを利用するか、ホテルの送迎車に迎えにきてもらうかするそうです。
4.高鉄 (高速鉄道)で九寨溝まで行く手順
前述の通り、成都から黄龍九寨駅まで高鉄(高速鉄道)が開通しました。
4-1.チケットは事前に購入
直通の高鉄は特に売り切れるのが早いです。
あらかじめ予約をしておく方が安心だと思います。
▽Trip.comについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
4-2.高鉄でアバ・チベット族チャン族自治州へ
成都東駅または成都南駅から、黄龍九寨駅または松潘駅まで乗ります。
金額は席の等級や列車の種類によります。1等席で約200元、2等席で約120元程度です。
時間は黄龍九寨駅の直通便は1時間半、各駅では2時間から3時間とばらつきがあります。
4-3.バスに乗り換える
黄龍九寨駅または松潘駅からバスに乗り換えて、2時間程度で九寨溝に到着します。
バスは、黄龍九寨駅と松潘駅の両方から出ているのでどちらの駅も利用可能とのこと。料金は50元程度。
バスのチケットもあらかじめオンラインで購入できます。電車を降りるとバス乗り場への案内があります。ただし、バスの運行会社はいくつもあり、自身が予約したバスに乗る必要があるので注意が必要です。その場で購入もできます。
5.飛行機で九寨溝まで行く手順
5-1.成都から寨溝黄龍空港へ
2024年10現在、成都から九寨溝に行く便は成都天府空港から九寨溝黄龍空港のみとなっていました。
以前は成都の双龍空港から午後1時頃発の便があったのですが、高鉄が開通したことによりスケジュールに変更があったものと思われます。
現在の飛行機スケジュールを一応書いておきます。
18:25 TFU 成都天府国際空港 T2
|
19:25 JZH 九寨溝黄龍空港
または
22:15 TFU 成都天府国際空港 T2
|
21:15 JZH 九寨溝黄龍空港
5-2.車で九寨溝へ
空港から九寨溝まではさらに2時間の移動が必要だよ。あらかじめ送迎車を予約しておくと安心だよ。
私たちはあらかじめ送迎車を予約しておきました。タクシーもいると思いますが、小さな空港なので常駐しているとは限りません。また、当時はバスもありましたが、現在は状況が変わっているかもしれないので移動手段には慎重になってくださいね。
飛行機は強風でキャンセルとなる可能性もあります。私たちは復路でこのトラブルに巻き込まれ翌日に高鉄で帰る羽目に…。できる限り使わない選択がよいと思います。
6.私たちが遭遇したトラブル
6-1.飛行機がキャンセルになる
私たちは、成都までの復路で飛行機が強風によって飛ばないトラブルに巻き込まれました。
それも空港に到着後に判明。
詳しく書くと、成都から九寨溝に向かってくる便が強風のため降りてこられない可能性があったのです。この便に乗って成都まで帰るつもりだったので、降りてきてくれないと乗れないわけです。
九寨溝に着陸するかはぎりぎりまでわからないと言われ、チェックインを済ませ、搭乗口で待つ必要がありました。
結果、成都からの便は成都に引き返すことに。
当時は1日に1便しかなく、しかも隔日運行。私たちはその当日はおろか、翌日も飛行機で成都に帰るすべをなくしたわけです。
周りはみんな、中国人。私たちは中国語を話せないわけじゃないけれど、ペラペラなわけでもないのです。必死に状況を把握した結果、航空会社からの提案は以下の2通りでした。
①宿泊先のホテルと食事は航空会社が用意するから、あとは高鉄で自力で成都に帰ってくれ。
②今日帰る必要がある人は、車をチャーターして成都まで帰ってくれ。
飛行機代は払い戻しされるけど、成都までの交通費すべて自費でした。遅延やキャンセル時の保険を申し込んでいないとこのような対応になるそうです(誰も申し込んでいなかったけど)。
2通りの提案から私たちが選んだのは②。まだ日程に余裕があったのと、もし①を選べば8時間も車の中。
でもこれがまた悲惨な選択でした。
6-2.航空会社が用意したホテルに愕然
航空会社が用意してくれるホテルにちょっと期待をしていたのに、連れていかれたホテルがびっくりするほど簡素…。
え。。。
受付の女子も不愛想。何を聞いても『わからない』の一点張り。
しかもご飯は中国ツアーあるあるの、円卓。
知らないお姉さんと3人、無言の食事。
唯一よかったのが、ホテル周辺は松州古城と呼ばれるちょっとした観光地で、予定していなかった観光ができたことです。
6-3.高鉄の駅まではまだ遠い
さらに、翌日のホテルから高鉄までの道のりがまた一苦労。
ホテルや航空会社が送迎をしてくれるわけでなく、自分たちでバスセンターまで行き、镇江关という高鉄駅までのシャトルバスに乗り、そこから44キロ先の駅まで移動して、ようやく高鉄に乗れるという長丁場。
高鉄に乗れた時の感動はひとしおでした。
これにて無事成都に帰ってこれたわけです。まさかこんな事態になるとは想像もしておらず。
もし今度来ることがあっても、飛行機は乗らないぞと心に決めたのです。
7.まとめ
いかがでしたか?
九寨溝は高鉄の直通便ができた影響で、中国国内ではとても人気のスポットとなっています。
成都から約3時間半でアクセスできるようになり、乗り換えも少なくなり、便利になりました。
今後は、やはり高鉄&バスというルートで九寨溝に行く行き方がメジャーになると思います。
まだ飛行機という手もありますが、標高の高いチベット山脈にある空港です。強風等で飛行機が飛ばないリスクがあることを考慮してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんの参考になれば幸いです。
では~。
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